前回、『商店街DIY~塗替』というのを描きました。そのときはシャッターは業者さんが塗り、その周りの壁を商店街の方で塗った話でした。そのシャッターを業者さんが白色塗ったのには、訳があり、その続きがあったのです。

その商店街というのは、昔からある松阪駅に近い商店街の松阪市新町商店街なのですが、その振興組合が商店街の活性化の一環として、空き店舗で閉まりっぱなしのシャッターをキレイに塗って、しかもそれに絵を描いて、元気な商店街を見せようというものです。

シャッターを白色に塗ったのは、その後に鮮やかな色を使って絵を描くからです。特に黄色を使う場合は、下地の色に白色をつけておいた方がいいですからね。

repaint1.jpg →  repaint4.jpg

これが、完成したものです。かなり変わりましたよね。また、このような活性化をまだいくつか考えられているそうです。

実は、この絵は松阪工業高校の生徒さんが描いてくれたのです。小さなキャンバスに描くのでなく、シャッター3枚分に描いてくれていて、バランスがすばらしいです。

repaint5.jpg

夏休みにこんなに汚れながら描いてくれました。

完成したシャッターの左下にさりげなくサインをしてくれています。将来価値がでるかも!?

 

サイディングと同じように、屋根もメンテナンスが必要ないと思われている方もみえます。

特に、屋根の上に上がることはないので、どのような状態になっているか分からなく、痛んでいるということを知る機会がないんですよね。

しかし、多くでカラーベストがよく使われていますが、これもサイディングと同様に十年で塗替えメンテナンスが必要となります。屋根は痛むと、それこそ雨漏りに直結したりします。

屋根は角度的に太陽の光を正面で浴びる面があります。外壁より劣化が早くなることもあるので、より強固な塗膜で保護しておく必要があります。

また、サイディングと同じように、アスベストの問題や屋根材の種類の多様さからくるメンテナンス方法の判断など、ただ塗装すればよいというものでもありません。

 

これまでのまとめとなりますが、サイディング(ここでは、窯業系サイディング)は、次のようなものです。

(窯業)サイディングは、

 ★施工の仕方として、通気構法と直張りがあり、また、留め方としては、釘うち、金具留めがある。⇒直張りは問題を引き起こしやすい

 ★種類として、3,000種類以上ある。厚みもいろいろ。⇒現場を見る診断が必要です。

 ★塗装の種類は100以上あります。⇒塗替えメンテナンスの時期、方法が変わってきます。

 ★古いものには、アスベスト(石綿)が入っています。

 ★木と同じで、吸水、放湿が大きい。1日に自重の50%の水を吐くことができる。⇒一旦、水を大きく吸収するようになれば、問題が出てくる可能性が高い

 ★サイディング間をシーリングしてあり、そのメンテナンスも必要となる。

このようなものです。

そして、問題解決やメンテナンス時期、方法はこれらの視点から判断していきます。

 

 

【今ではほとんどの住宅に使われているサイディングで知っておいてほしいこと】

-構造

構造とはなにかというと、サイディングをどう張っているかということです。

問題となるのは、「サイディングの直張り」です。これに対して、通気構法というのがあります。このサイディングの直張りか通気構法かはサイディングの塗替えの際に最も重要な確認事項です。

通気構法とは、建物とサイディングの間に空気層があり、湿気を逃がす構造のことで、これにより

 -壁内結露の防止・・・躯体の腐朽を防ぎます

 -雨水の浸入防止

 -サイディング材の保護・・・冷害、反りを予防

 -夏場の遮熱効果

があります。

つまり、直張りの場合はこれらを発生させる可能性があり、サイディング材のみならず、躯体を悪くさせてしまいます。

直張りである場合は、ベストは通気構法でサイディングの張替えを行うことなのですが、塗替えか張替えかを見極めるのは、難しいことです。

 

【今ではほとんどの住宅に使われているサイディングで知っておいてほしいこと】

- シーリング

サイディング板はサイズが決まっているので、外壁をそれ一枚だけで覆うことはできません。そしてそのサイディング板の間に防水効果としてシーリングを打ちます。

また、木造住宅にサイディングというケースが多く、木造建築では、構造体が揺れ、それによりサイディングも揺れます。

揺れるとサイディングとそれに隣接するサイディングが違う方向に揺れます。その動きについていくのもシーリングの要件であります。

このシーリング、外壁塗替えの際に、シーリングの打替えを想定に入っていない方もみえます。そして、塗膜だけでなく、シーリング剤も経年とともに劣化していくことを考慮していないこともあります。

そして、外壁塗替えの際に、見積もりにこのシーリング打かえ費用が発生していると価格もそれなりにして、びっくりされる方もみえます。

シーリングにおいては、

 そのまま上に塗装していけるか?

 打替えが必要な場合は?

が重要となります。

 

【今ではほとんどの住宅に使われているサイディングで知っておいてほしいこと】

-サイディングの仕上げ

サイディングというのは、それだけだと雨や太陽の光にとても弱いものであり、そこをカバーするために、塗装をします。今では、ただ単に塗装するだけでなく、木目にしたり、コンクリート風にしたり、タイル調にしたり、意匠性をももっています。

しかし、それに使われているのはアクリル系の塗料で、これはこの30年変わっていません。その上にどんなクリアーをするかでそのサイディングのもちが変わってくるだけとなっています。

それが、アクリルクリアーなのか、ウレタンクリアーなのか、シリコンクリアーなのか、フッ素クリアーなのか。サイディングの最終仕上げはこの違いなのです。

よって、塗替えとなると、そのクリアーがどれほど劣化、磨耗しているかが重要となってきます。紫外線で、クリアー層を超えてその下の色が退色してもクリアーがしっかりしている場合もあります。

つまり、見た目に色が薄くなって格好がわるくなっても、保護の面からいくと大丈夫であったり、見た目大丈夫そうでも、塗膜が劣化してきていたりし、その判断が重要となります。

 

【今ではほとんどの住宅に使われているサイディングで知っておいてほしいこと】

-品種数の多さ

サイディングというのは、それまであったスレート製法の技術と耐火性能の高い材料である炭酸マグネシウムをベースにした建材で、画期的な不燃建材でした。

しかし、ピークには25社ほどのメーカーがあり、またそれぞれ独自の材料、製法、塗料、塗装でサイディングを生産し、また時とともにさらに改良され、品種は膨大になっています。そして、外壁材なので、1年、2年で消費される訳はなく、当然それらのサイディングは今も使われています。

ここに問題があります。

古いものは当時では当たり前なものとして使われていたのですが、石綿(アスベスト)が使われています。また、1985年くらいから5年間ほど、石綿にかわる代替繊維を使った製品の品質が悪く不安定になっています。

つまり、1990年までに建てられた家に使われているサイディングはそのサイディング自体に問題があるということで、それへのメンテナンスにも注意が必要となります。

また、最近は光触媒コーディングやフッ素コーディング、無機系塗装といった再塗装する際に注意が必要なコーティングがあるのも注意が必要です。

このように、サイディングがどんなものかによって、対処方法が違う為、その対処を間違うと塗替えをしてもすぐにめくれたりします。

 

 

【今ではほとんどの住宅に使われているサイディングで知っておいてほしいこと】

-サイディングの歴史

今では一軒家には当たり前に使われているサイディング(窯業系のサイディングが主)ですが、実は歴史としてはまだ50年くらいです。(ちなみに塗料(所謂ペンキというもの)は100年以上あります。)

昭和40年代(1970年代)後半、日本では大火災が多くあり、防火性能のある建材への要望からサイディング材の需要が増え、日本の高度成長期にも重なり、昭和50年代(1980年代)後半にはメーカー数が最も多くなり、20数社となっていました。

その1980年頃、アーリーアメリカンの住宅デザイン、つまりサイディングを横に張る横張りサイディングが流行となり、デザイン性への期待が膨らみ、その後はサイディングのデザイン競争へ突入します。

1980年後半は、"タイル調"のサイディングが作られ、1995年になってからは、凹凸プレス技術が進み、サイディングに複雑な形を付けることと、インクジェット技術の進歩により多彩な色使いが可能となり、木目調やコンクリート打ちっぱなし調、石材調など様々な表現を持つサイディングが登場してきました。

それが今でも続いており、最近ではそのサイディングに光触媒塗装を施し、汚れがつきにくいサイディングへと変わってきています。

このように、半世紀での急速な発展があるのですが、それに伴う問題点もいくつかあるので、次回から、その問題点をお話しようと思います。

 

 

ここ日本における3階以下の住宅の80%は外壁にサイディングが採用しています。

サイディング自体、歴史があり、次から次へとメーカーは新しい商品を提供しているため、今ではサイディングの種類というと、数え切れない程になっています。

ここで問題となるのが、このサイディングは短期での消費財ではないので、現在の住宅の外壁にはいろいろなメーカーのいろいろな商品が使われていることになり、そして、このようなサイディングは建てたらずっとそのままでいいと思っている方が多いということです。

サイディングはメンテナンスが必要です。

おおよそのサイディングはアクリル樹脂塗料で色付けされており、その上からクリアーが塗装されています。そうです、塗料なのでいずれは劣化していきます。クリアーの種類にも寄りますが、だいたい10年を目安にメンテナンスが必要とされています。

また、その他にも、建てられた時期によっては、使われたサイディング、建て方に問題があって、それをメンテナンスする場合に注意が必要なケースもあります。

みなさんのお宅の外壁は何が使われているでしょうか?いつ建てられたでしょうか?

次からこのサイディングについて、知っておいた方がいいことを書いていこうと思います。

 

商店街DIY~塗替

| コメント(0) | トラックバック(0)

先日、地元の商店街の空店舗の正面をきれいにしたいということで、塗料および塗装道具をご用意させていただきました。

ちょっと急なお話だったのですが、白色でいいということで、メーカーへ発注しても翌日にはお届けできたので問題はありませんでした。

ちなみに、ほとんどのメーカーは午前中の注文で翌日届く体制をとっているので助かります。ただ、特定の色、つまり調色してからの出荷というのは、一日遅れる場合のあるので注意が必要となります。

さて、今回の物件は下の写真です。

repaint1.jpg

シャッターはすでに業者の方がされたということで、その周りの壁を塗りたいとのリクエストでした。

で、今回納めさせていただいたので、これです。

repaint2.jpg

塗料は水性のシリコン塗料でつや消しの白色です。あと、ローラーバケットやローラー、刷毛といった塗装道具です。

アーケードの下で環境は悪くないので、それほど強靭な塗料は必要ないのですが、ここのところ、水性のシリコン塗料の価格は安くなってきました。単位面積あたりの塗料単価にするとアクリル、ウレタンと比べてもそれほどの差はないので、水性のシリコン塗料を選定しました。

この塗料の特徴としては、

 ・シーラーレス(旧塗膜がしっかりしていれば下塗が不要)

 ・防藻、防カビ機能

 ・艶消しにすることができる

 ・シリコン塗料なので、長持ちする

 ・水性なので、希釈が水でよく、臭いもせず、安全

というところがあります。

塗装手順としては、

 1.前日に水洗いで塗装面をキレイにしておく。

 2.養生、マスキングをする。(養生とは、汚さないようにビニールシートなどで覆うこと)

 3.塗装

 4.後片付け

となります。

で、塗装後は

repaint3.jpg

こんな感じです。

プロでない人でも、最近はローラー塗装で早くかつキレイにできるので、仕上がりは十分です。

今回、塗っていただいた方にお話を聞くと、塗装自体はそれほど問題はなかったが、養生はしっかりすべきだったということでした。

確かに、プロの方は塗装する前の養生やマスキングに結構な時間を使います。余分なところを汚さない、キレイに仕上げるにはここがミソとなります。

よくあることなのですが、塗装していると、どうしても塗料を飛ばしてしまいます。飛んだ塗料が床へ落ちた時に、その部分は養生をしているのでいいのですが、人が移動するときにその塗料を踏んで、そのまま養生のないところを歩いてしまし、汚してしまいます。

どうしても塗ることに集中しているので、そうなるのですが、後始末も大変なので、これは気をつけておいた方がいいですね。